①東急世田谷線上町駅 ⇒
②代官屋敷 ⇒
③世田谷区立郷土資料館 ⇒
④曹洞宗実相院 ⇒
⑤浄土宗淨光寺 ⇒
⑥大山道登戸道分岐 ⇒
⑦桜木勝光院 ⇒
⑧大鶏山豪徳寺 ⇒
⑨世田谷城址公園
東急世田谷線は東急田園都市線三軒茶屋駅から京王線下高井戸駅間の5kmを結んでおり、途中には8駅があります。東京では都営荒川線ともに、数少ない路面電車で、地元の人には今でも玉電の愛称でも親しまれて、住民の足として活躍しています。
①その中程、上町駅から今日の散歩が始まります。
駅からまっすぐ南方に道を行き世田谷通りを横断して小さな坂を登ったつき当たりここが旧大山街道です。江戸時代大山詣の人々が3日かけて大山不動尊を目ざして歩いた道、これを左に行き左側に天祖神社の境内が見えると通りの反対側に
②代官屋敷があります(国指定の重要文化財)。うっそうと茂った森の中に茅葺き屋根の代官屋敷は、徳川時代から現代に伝わり、この地が幕府の直轄地を経て、彦根藩井伊家世田谷領の中心地として栄えた事が分かります。毎年12月と1月に開催されるボロ市も有名で、ボロ市は室町時代から430年以上も続く東京で一番古い市なのです。
屋敷の順路を歩いて行くと白洲〈シラス)が有ったり、昔の代官所をしのぶことが出来ます。
③代官屋敷に隣接して世田谷区立郷土資料館があります。入口には周辺から集めた石碑などが数多く置いてあり資料館の雰囲気を盛り上げています。ボロ市の成り行きや世田谷の古くからの資料は分かり易い展示で必見です。
住所:〒154-0017 東京都世田谷区世田谷1-29-18
URL: http://www.city.setagaya.lg.jp/shisetsu/1213/1265/d00004199.html
④郷土資料館の壁添いに南に露地を行くと浄土宗浄光寺が有り、大きな銀杏の木が寺の古さを物語っています。ここから道は駒留通りに出ます。
住所:〒154-0017 東京都世田谷区世田谷1-38-20
⑤駒留通りを西に2分行くと曹洞宗実相禅院北門に出ます。
春は桜が見事、秋は紅葉とこの寺の風格を現します。この寺は徳川幕府から朱印寺として保護されて、古く各地の大名から寄進の灯籠などがあります。平成25年秋に落慶法要された宝塔がひときわ美しく、静かな佇まいが心をいやします。
住所:〒154-0016 東京都世田谷区弦巻3-29-6
⑥北門から出て西に2分のところに旧大山街道と登戸通の分岐があり、ここは不動明王の梵字を彫り込んだ「大山道」の道しるべがありましたが現在は先程の郷土資料館の前庭に移設されています。 道を北にとりましょう。
住所:東京都世田谷区世田谷1-48-20付近
⑦桜小学校の坂を下り真すぐ行くと、この辺の曹洞宗寺院では一番古い桜木勝光院が左手に見えて来ます。境内には世田谷城主吉良家の墓所があります。大きな竹林は雀のお宿、毎日夕方になると何万羽の雀がこの竹林に帰って来るさまは壮観です。本堂右手の鐘楼には毎年十二月除夜の鐘を鴫らす檀家たちの列で賑わいます。
住所:〒156-0053 東京都世田谷区桜1-26-35
⑧今度は道を東に行きます。今でも玉電の呼び名で親しまれている東急世田谷線の踏切を渡り、鳥山川の緑道を過ぎると、ほどなく大鶏山豪徳寺の山門に出ます。参道の太い松並木が寺の品格を感じさせ、山門をくぐると広い境内には正面に講堂、右手に鐘楼、左手奥には彦根藩主井伊家の墓所(国指定史跡)があります。境内では豪徳寺を有名にした「招き猫(福招猫)」を頒布しており、「招き猫」発祥の地を誇っています。
住所:〒154-0021 東京都世田谷区豪徳寺2-24-7
URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B1%AA%E5%BE%B3%E5%AF%BA
⑨寺の東南に隣接するこんもりとした丘は 世田谷城阯公園です。室町時代ここには小田原北条氏の支配下にあった世田谷城があって、古くからの交通の要地を治めていました。公園の中には空堀があり、ひときわ高い楢の木が過ぎた時代を感じさせてくれます。
住所:〒154-0021 東京都世田谷区豪徳寺2-14-1
URL:http://www.city.setagaya.lg.jp/shisetsu/1217/1271/d00014476.html
今回の散歩はこれでおしまい。道を南へとれば出発の上町駅にもどれます。各寺院や古道など、ここに書ききれない由緒、故事来歴でいっぱいですが、興味のある方は郷土資料館などでお調べになると、さらに散歩が楽しくなりましょう。